種子島にロケット打ち上げを見に行こう! 〜 準備編 〜

さて、前回からの続きです。これまでの連載は以下です。

種子島にロケット打ち上げを見に行こう! 〜 挫折編 〜

種子島にロケット打ち上げを見に行こう! 〜 計画編 〜

種子島にロケット打ち上げを見に行こう! 〜 予約編 〜

今回は準備編と題して、ロケット打ち上げ見学と種子島観光のために調達したもの、その中で特に役立ったものを紹介したいと思います。

ガイドブック

如何せん、種子島への上陸とロケット打ち上げ見学は初めてです。どういう島なのか、何があって何が無いのかさっぱり分かりません。情報収集はもちろんインターネットでも出来ます。南種子町役場のページでも観光情報やロケット打ち上げ見学場所の情報は載っています。しかし種子島全体のことであったり行き方、季節による天候や気温、お店情報などはいろいろなサイトにバラバラに載っているという感じです。結局私が一番活用した情報源は以下の本です。やっぱり価値ある情報はお金を払わないといけないですね。

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地球の歩き方編集室著 島旅 07  種子島 ここ

この本は島への行き方から、春夏秋冬の目安の気温や年間を通しての島のイベント、また西之表市、中種子町、南種子町それぞれの特徴や観光名所、お店情報がまとまっていて、初めての島入りには必須のアイテムだと思います。

ロケット打ち上げ見学で役に立ったもの

以下はロケット打ち上げ見学のときに役立ったものです。

  Vixen双眼鏡アトレックII HR8 x 42WP

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Vixen 双眼鏡 アトレック II HR8 x 42WP ここ

打ち上げ当日は射点(ロケット発射台)から半径3キロメートルは立入禁止区域となります。ということは少なくとも3キロは離れた場所から見るということです。 H2Aロケットは全長約50メートルなので3キロ離れると非常に小さい。双眼鏡じゃあ意味ないかなぁと思っていましたが、持っていって正解。あるのと無いのでは全然違います。必需品です。

ロゴス レジャーシート

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ロゴス レジャーシート ここ

打ち上げ見学場は基本、原っぱだけの公園です。そして場所取りによる長時間待機との戦いです。場所取り且つ、快適にロケットを眺めるためにレジャーシートは必須です。

ロゴス ウルトラライトチェア

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ロゴス ウルトラライトチェア ここ

レジャーシート同様、場所取りによる長期戦必須アイテムです。ずっと地べたに座ることは出来ないので椅子は必須です。

ランタン  suaoki 3WAY高輝度LEDランタン

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suaoki 3WAY高輝度LEDランタン ここ

今回ロケット打ち上げ予定時刻は午前だったので、もしかしたら前日夜から場所取りかなと想像していました。その場合、公園に外灯があるのか否かも分からないので念のため持っていきましたがこれが正解。公園は真っ暗です。トイレしか明かりはありません。夜間の場所取り、周囲の状況把握のためライトは必須です。このようなランタン兼懐中電灯になるタイプがオススメです。

レインコート

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アウトドア レインコート ここ

雨の中場所取りする場合、傘でもいいですがレインコートのほうが動きやすいのでベストです。またロケット打ち上げの際は傘を閉じないと周りから非難轟々になるのと、意外に朝方冷え込みます。防寒対策としても重宝しました。あった方がいいです。

その他季節によって

虫除けスプレーや日焼け止めはあった方がいいです。

島観光で役立ったもの

次は島観光で役立ったものです。

スポーツサンダル Teva TERRA FI LITE

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Teva TERRA FI LITE ここ

種子島は沢山のキレイなビーチがあります。砂浜散歩には動きやすいスポーツサンダルがベストです。

 USBカーチャージャー

島内の移動は全てレンタカーです。ナビ代わりにグーグルマップを使います。その場合心配なのが充電です。シガーソケットからUSB充電出来るようにするアダプタは必須です。

持っていったけど使わなかったもの

食料品

結局、出発まで島にコンビニどころかスーパー的なものがあるのか無いのか分かりませんでした。腹が減ってはロケット打ち上げ見学は出来ぬとばかりに念のためインスタントラーメンやお菓子など食料品をたらふく持っていきました。が、結果的にあまり食べませんでした。

というのも種子島にはAコープというスーパーが中種子町と南種子町に1店舗づつあります。食料品からお弁当、生活用品まで一通り揃います。また南種子町にファミリーマートが1軒あります。都内のファミリーマートと同様、お弁当、スイーツまであります。(どうやって毎日運んでいるんだ?!)

まあよく考えたら人口3万人の島なのでスーパーぐらいあります。あと美味しいお店も沢山。食べ物の心配は杞憂でした。

という訳で持ち物の準備も完了!次回はやっと出発です!!

 

種子島にロケット打ち上げを見に行こう! 〜 予約編 〜

さて前回の続きです。JAXAのページを毎日見ております。Webの更新を自動でチェックする方法はいろいろありますが、若干タイムラグがあったり1日遅かったりする場合があるので、検討した結果、結局毎日夜に見るという一番アナログな方法を取ることにしました。

打ち上げ発表時期を予想してみる

なんの目処もなく毎日同じページをチェックするのは過酷です。次の打ち上げはいつかなーとわかっている方がチェックのやり甲斐があります。そこで過去の打ち上げ実績を調べれば次の打ち上げの凡その時期が分かるのでないかと思いました。打ち上げ実績はH2Aロケットの打ち上げを事業としてやっている三菱重工のこのページで見ることが出来ます。

もちろん時期はバラバラではありますが、ここ数年は凡そ3ヶ月に一度のペースで打ち上げているようです。前回が2017年3月17日に打ち上げたH2Aロケット33号機なので、次は大体6月中旬ぐらいかなーと想像できます。そしてJAXAによる打ち上げ発表は大体打ち上げの2ヶ月程前に発表されているので、4月中旬から下旬に発表と予想しました。

打ち上げ発表は突然に

2017年4月10日夜。いつものようにJAXAのページをチェックです。もう日課なのでなんの感情もなく機械的にチェックです。しかし遂にその時が来ました。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

発表されています!予想よりも若干早い6月1日!午前9時20分頃!H2Aロケット34号機!みちびき2号機を搭載!打ち上げ場所は種子島宇宙センター!!

これは申し分ないですね。ロケットの構成としては標準のH2A 202型で打ち上げ時刻は朝。搭載ペイロードは日本版GPSとよばれているみちびきというのがなんとなく夢を載せているみたいで素敵です。初めてのロケット打ち上げ見学には申し分なし!!早速前回作ったフローチャートに則り予約開始です!

旅の計画を即座に立てる

打ち上げ日時は6月1日午前9時20分。ということは前日の5月31日に入る必要あります。またロケット打ち上げは天候その他で延期する可能性も大いにあります。従って打ち上げ予定日から一週間の種子島滞在とし、6月8日に東京に戻ることにしました。

予約をすすめるが・・・。

レンタカーはいつもお世話になっているニッポンレンタカーさん・・・予約OK!

鹿児島空港から種子島行きの飛行機・・・ガーン。いっぱいです。

まじかー。このタイミングで既にいっぱい!?これは恐らく関係者の皆さんが事前に予約をしていた可能性がありますね。まあ関係者さんあってのロケット打ち上げです。致し方ない。フローチャートだと高速船の予約になりますがふと考えが頭をよぎります。

yakkun

打ち上げの前々日に島に入って、島観光してもいいな。ロケット打ち上げ見学場所はいくつかあるようだし、下見もしたいし。

という訳で、前々日の5月30日の飛行機を予約。合わせて速攻でレンタカーの予約も変更しました。

次は宿です。各種ホテル予約サイト(じゃらん楽天トラベル)を見ますが・・・ガーーーン。なんとどこも空いていません・・・。前々日の5月30日、打ち上げ後の6月2日などは空いていますが、31日、1日は全く空いていません。

yakkun

マジかよーあり得ん。発表当日に予約がいっぱいじゃ誰も見学できないじゃないかー。厳しすぎる・・・。

この時は流石に絶望と怒りを感じました。綿密に計画してフローチャートまで作ったのに(恐らく)関係者の予約で島中の宿がいっぱいになってしまうとは・・・。仕方ないので6月8日まで取れるだけの宿の予約をして宿がない日は車中泊を覚悟し、その日は寝ました。

次の日・・・。

朝から予約サイトを眺めてますが、やっぱり空きはありません。南種子町はもちろん西之表市、種子島全体で検索しても空きはありません。ここを参考に仕事の合間をみていくつか電話してみましたが、やはりいっぱい。厳しいなぁ。

車中泊でもいいのですが、如何せん初めての場所なのでどういう島か、そもそも車中泊できる場所があるのか、見学場の公園でもいいのか(公園って夜は真っ暗じゃない?)、治安は大丈夫かといろいろ不安がよぎります。

yakkun

やっぱり車中泊は最後の手段だな・・・。何か方法はないものか・・・。そうだ!コンシェルジュデスクに電話してみよう!

私は20年近く、三井住友カードのプロパーカードを保有しており現在は、プラチナカードをメインとして使っています。そのプラチナカードの特典の一つにコンシェルジュデスクというのがあり、これは旅行の手配や人気のチケットなどをどういう仕組みなのかは分からないですが優先的にゲットしてくれるサービスです。ここに電話したらこの状況を打破してくれるかもしれない!早速電話だ!

yakkun

もしもしすみません。種子島にロケット打ち上げを見に行こうと思っており、かくかくしかじか・・・。という状況なのですが宿泊する宿の予約をお願いすることはできますか?

コンシェルジュデスクさん

承知しました。もちろんお手伝いさせて頂きます。今回は宿泊手配ですので幾つか質問よろしいでしょうか?まず旅館でもよろしいでしょうか?朝食は必要でしょうか?何かその他ご希望がありましたら教えてください。

yakkun

(ええぇぇぇ。この人話聞いてたかな。今どこもかしこも宿がいっぱいって言ったよね。雨露しのげれば旅館でもなんでもいいのに・・・。まあこういうマニュアルなのかな。じゃあ折角聞かれたので)えーと約一週間の長期旅行なので、できればホテルじゃなくってコンドミニアム的なキッチンとか洗濯機があるとうれしいですね。あと場所は南種子町がいいです。(あるわけないよなぁ・・・。)

コンシェルジュデスクさん

かしこまりました。南種子町のコンドミニアムタイプですね。それでは探してみますので少々お待ちください。

2時間後・・・。

コンシェルジュデスクさん

お待たせしました。ご希望のお部屋ですが残り一つ空いておりまして確保致しました。サニースポットという宿です。一泊6000円の9泊で54000円となります。如何いたしましょうか?

yakkun

え、え、え?!サニースポットは知ってます。インターネットでは満室でした。取れたんですか?!お、お願いします。確保お願いします!

サニースポットは南種子町にあるコンドミニアム型の長期滞在向きの宿です。宇宙センターからも近く、正直第一候補ぐらいの宿でした。ネットでは満室だったのに何故か一室確保できたと・・・。

コンシェルジュデスクすごい!!

という訳で宿の確保はなんか裏技っぽい感じでしたが、一番ベストなプランで各種予約ができました。さて予約も終わったのでロケット打ち上げ見学も現実味を帯びてきました!。次回は準備編です。つづく。

種子島にロケット打ち上げを見に行こう! 〜 計画編 〜

世の中、働き方改革である。私の務める会社もご多分に漏れず働き方改革という大義名分のもと、残業抑制や有給消化率アップを社員に働きかけている。

一昔前は有給なんて余って当たり前、終電帰りも当たり前であった。もちろん働きやすくなっているとは思う。一方で若い子は大変だなとも思う。昔は仕事を覚える、技術を覚える手段の一つとして残業をしていた。会社にある機材や環境を好きに使いながら時間関係なく自分が納得するまで試してみて技術を習得する。しかし今は帰らざるをえない。勉強したくても限界がある。もちろん技術の習得はそれだけではないが、機会が減る分大変だよなと思う・・・と考えるのは私もおじさんになった証拠かなぁ。

というわけで私も有給消化するようにと会社から言われるようになりました。言われたらしょうがない。取りましょう取りましょう有給休暇。大手を振って長期休暇を計画します。さて何をしようかな。今まで出来なかったことをしようと考えているとふとあることを思い出しました。

そうだ、種子島に行こう。

昔行こうとして諦めた種子島にロケット打ち上げを見に行こう。思いったら吉日。早速、計画を立てることにしました。

ロケット打ち上げ見学は争奪戦

前回失敗しているので痛いほど分かっています。そう、ロケット打ち上げ見学は全てが争奪戦です。前回の経験で抑えるべきポイントは分かっています。ロケット打ち上げをこの目で見るためには以下の順序で進めていけばよいわけです。

  1. ロケット打ち上げ予定日を発表と同時に知る
  2. 打ち上げ予定日前日の種子島行き飛行機を予約する
  3. レンタカーを予約する
  4. 宿を予約する

最低この4つの項目さえクリアすれば打ち上げは見れるはず。なんだ、以外に簡単じゃないか。今回は成功しそう。そんな気がする。

いち早くロケット打ち上げ予定日を知る方法

ロケット打ち上げ予定日はJAXAのプレスリリースのページで発表されます。それより前に一般人が知る方法はありません。例えば親戚にJAXAのお偉いさんがいるとか、叔父さんが三菱重工で働いているとかでなければ、JAXAのページを毎日チェックするしかありません。因みに私はどちらも縁がなく、毎日チェックすることにしました。

種子島への行き方

種子島への行き方は飛行機と高速船とフェリーの3つがあります。

飛行機

種子島行きの飛行機は鹿児島からと大阪(伊丹)からの2路線をJALが就航しています。私の場合は、本命は鹿児島空港から、バックアッププランとして大阪まで新幹線で行って伊丹からということにしました。

高速船

鹿児島港から種子島西之表港へは高速船トッピー・ロケットが運航しています。これが一番安価且つ、本数も多いので一番メジャーな島への入り方だと思います。

フェリー

同様に鹿児島港から種子島西之表港へフェリー「プリンセスわかさ」が運航しています。これは高速船とは違い大型船で人以外に車両も載せることが出来ます。所要時間は片道凡そ3時間30分。万が一、島でレンタカーも宿も取ることが出来なければ鹿児島でレンタカーを確保してレンタカーごとフェリーに乗船、島ではずっと車中泊すれば打ち上げは見れるということです。

レンタカー

レンタカーはニッポンレンタカーオリックスレンタカーなど大手レンタカー会社があるのと、地元とレンタカー屋さんがいくつかあるようです。気をつけることは営業所の場所ですね。種子島は高速船とフェリーが入港するのは西之表市の西之表港、一方で空港は島の真ん中、中種子町にあるので島入りの場所とレンタカー受取の場所が離れていると移動を考えなければいけません。でもまあロケット打ち上げの時は争奪戦になるのでそんなの選んでる余裕ないですけどね。

宿

宿は島中にいくつかあります。一番数が多いのは西之表市内なのではないでしょうか。大手予約サイト(じゃらん楽天トラベル)などで探すのが早いですね。しかし宇宙センターは島の一番南、南種子町にあります。出来れば南種子町の宿を確保出来れば、移動もし易いですしベストです。南種子町の宿は役場のページに一覧があるので、ここを参考に探してもいいです。まあこれも争奪戦になるので選んでる余裕はないですけどね。

なんとなく目処がたった・・・。

ここまで整理すると、なんとなくやるべきことが見えてきます。要は毎日JAXAのページをチェックして打ち上げ日の発表があったら飛行機とレンタカーと宿を予約すればいい訳です。でも不安です。何度も言いますがロケット打ち上げ見学は熾烈な争奪戦なのです。飛行機が取れなかったら、レンタカーが無かったら、宿が取れなかったらといろいろ不安が募ります。ですがよくよく考えてみるとそれぞれバックアッププランがあることが分かってきます。鹿児島からの飛行機が取れなかったら伊丹から。宿が取れなかったらレンタカーで車中泊。全部ダメだったら鹿児島でレンタカー借りてフェリーで島入りして車中泊といった感じです。という訳で、いざJAXAのページで打ち上げ予定日が発表された時にあたふたしないためにもフローチャートを作ってみました。題して

あなたも絶対見れる!種子島ロケット打ち上げ見学完全フローチャート

この通りに予約を進めれば誰でもロケット打ち上げを自分の目で見ることが出来ます!

 

ゴールは一つ。ロケット打ち上げリフトオフ!!だけです。ホントにこれで大丈夫かなぁ。その日から毎日JAXAのページを1日1回チェックする日々が始まりました。

つづく。