【安全第一主義】イスラエルに聖地を見に行こう! 〜パレスチナのバンクシー 〜

【目次】イスラエルに聖地を見に行こう!シリーズ

0. 計画編 1. 準備編 2. 事前勉強編 3. 出発編
4. 入国編 5. マミーラホテル 6. ヴィア・ドロローサ編 7. 聖墳墓教会
8. 嘆きの壁 9. 神殿の丘 10. オリーブ山 11. 降誕教会
12. パレスチナのバンクシー      

パレスチナといえばバンクシーの絵でも有名です。なぜ彼(彼女?)がパレスチナに絵を描くのかは分かりませんが、パレスチナのヨルダン川西岸地区とガザ地区にいくつかの作品があります。

流石にガザ地区の作品は見に行けませんが、ベツレヘムを走行中、タクシーの運転手さんがいくつか案内してくれて実物を見てきたので場所も含めて紹介したいと思います。

狙われた鳩

防弾チョッキを着た鳩です。パレスチナでは平和の象徴である鳩ですら狙われるという意味でしょうか。分かりません。

写真に残っていた位置情報を元にグーグルストリートビューで探してみました。場所はPalestinian Heritage Centerの壁に描かれています。

flower bomer

通称、フラワーボマーと呼ばれる絵です。抗議デモに参加している青年が火炎瓶を投げる代わりに花束を投げようとしています。抗議するのではなく花束を贈れるような関係になろう!というメッセージなのでしょうか。でも誰をモチーフにしているのか。パレスチナの地に描かれているのでパレスチナの人なんだと思いますが、パレスチナの人の中にはイスラエルに入植されているという感情もあるだろうし、この絵に反感を覚える人もいそうな気もします。まあ意味は分かりません。そこまで深い意味は無いかもしれないし。

この絵は結構有名ですね。日本でもこの絵をモチーフにした雑貨やTシャツが売られています。商業的には成功していますね。

場所は営業中なのか一見わからないガソリンスタンドの壁に描かれています。

The Walled Off Hotel

続いてはバンクシー自身がオープンしたホテル The Walled Off Hotel (世界一眺めの悪いホテル)です。イスラエルとパレスチナを分断している分離壁の目の前に建っています。猿がお迎えしてくれます。

ホテルの中に入らなくてもギフトショップには入れるようになっています。ここはホテルの出口にもなってるのかな?まさにExit Through the Gift Shopですね。ここは観光地なので人が大勢います。繁盛してそうです。

分離壁

バンクシーはこのくらいにしてやはり注目すべきは分離壁です。

町中を走っていると突如、異様な壁が現れます。

そして上をよく見ると、金網の返しがこちら(パレスチナ)側を向いているのが分かります。そうです。この壁はパレスチナの人がイスラエルに侵入するのを防ぐために建設されているのです。ここはもともとはパレスチナの人々の土地でした。後から建国されたイスラエルによって分離壁が建設されて自由を奪われているのです。更に一説には軍事境界線を超えてパレスチナ側に違法に入植している箇所もあるとのことです。まさに現代のベルリンの壁のよう・・・。

グーグルマップで壁の場所を見てみると普通に生活道路を分断するように建設されています。右側は商店街のようでしたが、全てのお店が閉まっていて廃墟みたいになっていました。そりゃこんな壁が目の前に建設されたら商売なんかできないに決まっています。

検問所を超えてイスラエル入り

さて、パレスチナ観光も終わったのでイスラエルに戻ります。戻る途中、タクシーの運転手さんがちょっと寄るところあるからとお土産屋さんの前で車を止めます。なんか嫌な予感がします。ちょっと覗いてく?と聞くのでNo!と即答。あっそ、じゃあ友達に挨拶してくるわ。とお客をおいてお店に入っていきます。まあ別に待つ分には構いません。数分後戻ってきます。友達がお茶をご馳走してくれるっていうから一緒に来なよ!とのこと。もちろんNo thank you!!。そんなお土産屋さんにお茶をご馳走になったら絶対何か買わないといけなくなるじゃん!。ああ、そう・・・。じゃあ行こっか。と観念してくれました。恐らくすごいケチなアジア人だなと思われたことでしょう。

検問所に到着しましたが、なにやら混んでいます。おかしいな、イスラエルから来たときは混んでいなかったのに。そうです。この検問所はパレスチナからイスラエルに入る人を監視するための検問所なのです。分離壁の返しもパレスチナ側を向いていたのも納得です。徹底的にパレスチナの人を監視し、自由を奪っていることを現地に行って目の当たりにしました。根深い問題がこの土地にはあるのだなと痛感した一日でした。

さて、パレスチナ編はここまでです。次回は首都、テルアビブ編です。